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文化経済・文化政策論


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※本講座は地方創生カレッジが提供するものです。受講にあたり、地方創生カレッジ事業補助事業者(公益財団法人日本生産性本部)の個人情報保護方針と個人情報の取扱いについてご確認下さい。

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  • 講座番号:cc013
  • 受講開始日:2017年12月20日
  • 想定される勉強時間/週2時間程度

※本講座は、2018年2月21日で課題の提出を締め切ります。課題提出日以降、講義の視聴は可能ですが、課題提出および修了証の取得はできませんので、予めご了承ください。

講座内容

経済学者A.C.ピグーは、経済学は「人間生活の改良」のための学問であると述べましたが、現代の社会において、芸術や文化といった人々の心を豊かにするものは「人間生活の改良」に無くてはならない要素となっています。この授業では、こうした芸術や文化遺産を始めとするさまざまな文化を活用する方法と意義について、主として経済学と財政学の視点から学んでゆきます。最初に、芸術・文化と社会との関係について、理論的の観点から、その生産や消費の過程における特徴を見ることで、なぜ芸術・文化は経済的困難な状況に陥りやすいのか、そして、そのような芸術・文化を政府が支援する根拠および留意点と方法について学びます。そのうえで、自治体財政の問題点を克服するための総合的な地域文化政策という視点から文化政策を捉え、地域文化の資源化について考えます。具体的な事例として「京都さんぽ」などの京都市の観光政策・文化財保護政策を取り上げながら、文化政策の実際について学びます。最後に、この授業で学んだ概念を振り返りながら、文化産業を事例に取り上げて、芸術・文化と社会の発展について考えます。
本講座は、学士課程教育における公共政策学分野の参照基準に準拠(日本公共政策学会策定)した内容となっています。レベルは、想定JQF6となります。


第1週:文化と経済(1)

  • なぜ文化と経済か?
  • 実演芸術団体の経済的困難
  • 芸術・文化生産の特徴と「コスト病」
  • 「コスト病」の理論
  • 芸術・文化の消費はあきらめるべきか?

第2週:文化と経済(2)

  • 現代社会と芸術・文化の消費
  • 文化の消費者
  • 芸術・文化消費をどう捉えるか?
  • 余暇と芸術・文化消費
  • 芸術・文化消費を増やすには?

第3週:総合的な文化政策の展開(1)

  • 芸術文化支援の過去と現在
  • 公的支援の根拠としての市場の失敗
  • 不確実性と鑑賞者開発
  • 文化資本と持続可能性
  • アームズ・レングスの原則
  • フィランソロピーと寄付税制

第4週:総合的な文化政策の展開(2) 行財政システムの問題点

  • A)総合政策としての地域文化政策の可能性
  • B)財政硬直化と地方行財政システム
  • C)独自財源と依存財源
  • D)県当初予算編成と地域創生総合戦略
  • E)地域経済活性化をめざす文化資源の活用

第5週:京都の文化政策(1) 観光マーケティングと社会的起業

  • キャラクターとストーリーの重要性
  • 洛(らく=京都)を旅(たび)する
  • 文化の資源化
  • 文化資源の編集
  • 文化編集の支援
  • 観光マーケティングと地域マーケティング

第6週:京都の文化政策(2) 京都らしさの継承と発展

  • 文化資本とは何か
  • 文化資本としての文化遺産
  • 文化財の経済的特性
  • 文化財のもたらす外部性
  • 文化財の市場構造
  • 京都らしさの継承と発展

第7週:文化産業の展開と文化政策

  • この授業を振り返って
  • 文化の支援から文化への投資へ
  • 文化産業の同心円モデル
  • 資源としての芸術文化
  • 文化的価値と経済的価値

講師紹介

阪本 崇(さかもと たかし)

京都橘大学 現代ビジネス学部 経営学科教授
主な著書として『文化経済論』(ミネルヴァ書房・2005年・共著)、『入門文化政策』(ミネルヴァ書房・2008年・共著)『シリーズ大学(3)大学とコスト?誰がどう支えるか』(岩波書店・2013年・共著)、『行政改革と文化創造のイニシアティブ?新しい共創の模索』(美学出版・2013年・共著)、『文化経済学?軌跡と展望』(ミネルヴァ書房・2016年・共著)、翻訳書にデイヴィッド・スロスビー著『文化経済学入門』(日本経済新聞社・2002年・共訳)および『文化政策の経済学』(ミネルヴァ書房・2015年・共訳)、チャールズ・ランドリー著『創造的都市?都市再生のための道具箱』(日本評論社・2003年・共訳)、アーリョ・クラマー著『経済学は会話である?科学哲学・レトリック・ポストモダン』(日本経済評論社・2010年・共訳)
芸術・文化や教育など、ソフトな面から生活を豊かにするものを経済システムがどのように支えていくべきかに関心を持ち、現在、とくにウィリアム・ボーモルが提起した「コスト病」の現代的意義や、所得連動型教育ローンについて研究を続けている。

金武 創(かねたけ はじめ)

京都橘大学 現代ビジネス学部 都市環境デザイン学科教授
主な著書として『観光文化の振興と地域社会』(ミネルヴァ書房・2002年・共著)、『日本のギャンブル〈公営・合法編〉-歴史・経済・法律・そして行く末』(大阪商業大学アミューズメント産業研究室・2002年・共著)、『文化経済論』(ミネルヴァ書房・2005年・共著)、『文化によるまちづくりと文化経済』(晃洋書房・2006年・共著)、『入門都市政策』(大学コンソーシアム京都・2009年・共著)、翻訳書にデイヴィッド・スロスビー著『文化経済学入門』(日本経済新聞社・2002年・共訳)および『文化政策の経済学』(ミネルヴァ書房・2015年・共訳)
文化開発と地方行財政システムの視点から、文化遺産の保全と観光政策のあり方を研究している。最近は都道府県の観光振興計画/観光戦略比較の他、京都観光、ゆるキャラ、コンテンツ・ツーリズム、観光ボランティアガイドと生涯学習支援、観光化する現代芸術イベント等を主な研究テーマとしている。

前提条件

特になし

課題内容

  • 各週課題:理解度確認テスト(選択形式)
  • 最終課題:なし

修了条件

得点率75%以上

学習期間

7週間

参考文献

金武創・阪本崇『文化経済論』ミネルヴァ書房、2005年
デイヴィッド・スロスビー著、中谷武雄・後藤和子監訳『文化経済学入門』日本経済新聞社、2002年
デイヴィッド・スロスビー著、後藤和子・阪本崇監訳『文化政策の経済学』ミネルヴァ書房、2015年

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