講座内容
グローバル化の進展がめざましい現在、「ヒト・モノ・カネ・情報」あらゆる経営資源が世界規模で流通・展開しています。もはや「世界は小さくなっている」とも言えるかもしれません。
グローバル化が進むと、さまざまな文化的・社会的背景を持つ多種多様な人々と接点が生まれ、新しい発見やアイデアに触れることができる一方で、これまでの常識が通じない、意思疎通が思いどおりにいかないことも往々にして起こりえます。これは、お互いの文化的な背景や価値観が共有化されていないことが主たる原因です。いわば「あうんの呼吸」がそこには存在しないのです。また、仕事への考え方や、組織よりも個を重んじるビジネス慣習などに違和感や戸惑いを覚えることもあるでしょう。
本講座では、さまざまな文化的・社会的背景を持つ人々との交流・接触する機会が今後多くなるであろうビジネスパーソンにとって必要な、異文化理解の考え方、コミュニケーション、マネジメントスキルについての基本を学びます。また、グローバルビジネスを展開する上で役立つ、企業戦略やマーケティング戦略の基礎知識に加え、現在の日本企業の重要な進出拠点であり、発展目覚ましい中国やアジア圏のビジネス環境についても理解を深めます。
第1週
この週では、今なぜ、グローバル化に対応することが必要なのかを改めて理解し、日本企業がグローバル競争の中で活躍するための課題について学びます。さらに、戦略上の重要な地域であるアジアのグローバル市場で何が起きているのかについて理解することを目標とします。
- グローバル競争で活躍する企業とは
- 中国を例に新興国におけるビジネスの現状と商機を理解する
- 中国ビジネス市場における日本企業の強みや課題
- 異文化理解とは
第2週
この週では、ケース(動画)を活用し、グローバル環境下において、職場でのマネジメントを効果的にすすめるためのポイントを理解することを目標とします。
- グローバルにおけるマネジメントとは
- 着任挨拶でのポイントを学ぶ
- 仕事の指示・命令のポイントを学ぶ
- 会議をスムーズに運営するポイントを学ぶ
第3週
この週では、グローバル環境下で必要な異文化理解や、効果的なコミュニケーションスキルについて理解することを目標とします。
- 異文化状況下で有効なコミュニケーション
- プレゼンテーション
- ファシリテーション
- ネゴシエーション
第4週
この週では、グローバル展開を考える上で知っておくべき基礎的な企業戦略やマーケティング戦略の理解を目標とします。また、グローバル環境にうまく適合するために必要な資質について理解することを目標とします。
- グローバル展開での企業戦略
- グローバル展開でのマーケティング戦略
- グローバル人材に求められる資質
学習目標
グローバルビジネスを展開する上で、求められる対応力と基礎知識の習得
講師・スタッフ紹介
平田 譲二(JOJI HIRATA)
産業能率大学 経営学部教授・グローバルマネジメント研究所長。
東京大学法学部卒業後、日産自動車株式会社勤務。一橋大学大学院にて商学博士号取得。諏訪東京理科大学経営情報学部教授を経て、現職。主な活動領域は、経営学・戦略論・組織論・ソーシャルビジネス。
◆受講を検討されている皆さんへ
海外で仕事をする、あるいは国内で外国人と一緒に仕事をする、という環境下では、今まで身に付けてきた常識が通用しないことがあります。そのような常識の違いの基本を学んでいきましょう。
欧陽 菲(FEI OUYANG)
産業能率大学 経営学部教授・グローバルマネジメント研究所員。
北京経済学院(現北京経貿大学)卒業後、拓殖大学大学院にて商学博士号取得。民間企業・団体勤務を経て、現職。主な活動領域は、日本的経営・経営戦略・マーケティング・生産管理・国際経営・中国ビジネス。
◆受講を検討されている皆さんへ
グローバル化が進んでいる中、日本では、中国をはじめとするアジア諸国は、依然として近くて遠い存在のように感じます。講義を通じて、中国経済のダイナミックな動きをお伝えすることができましたら幸いです。
内藤 英俊(HIDETOSHI NAITO)
学校法人産業能率大学 総合研究所 経営管理研究所 主幹研究員・グローバルマネジメント研究所員。
早稲田大学商学部卒業後(在学中カリフォルニア州立大学経営学部留学)、シアー・ボサール社(現ジェミニ・コンサルティング)勤務。スイスIMD(ローザンヌ大学経営大学院)にて経営学修士(MBA)取得。日本ロッシュ株式会社(現中外製薬)勤務を経て、現職。主な活動領域は、多様性社会・グローバル社会への対応能力開発・国境を越えた事業活動支援プログラム。
◆受講を検討されている皆さんへ
お互いの背景が異なるグローバル環境下で仕事をするためには、個としての自覚が大切です。相手に合わせたり、押し付けたりするのではなく、個と個の対立を創造的なエネルギーに変える対話スキルを、一緒に学んでいきましょう。