この度、「誰でも使える統計オープンデータ」の開講に先立ち、演習編となる『社会人のためのデータサイエンス演習』を特別開講しております。
ビジネスにおける課題解決のプロセスを、Excelや統計解析ソフトを使いながら学べる内容となっており、『誰でも使える統計オープンデータ』と併せて学習していただくことで、より理解が深まります。この機会にぜひご受講ください。
※「《特別開講》社会人のためのデータサイエンス演習」は、修了証の発行はございません。
講座内容
総務省統計局が提供するデータサイエンス・オンライン講座の第2弾「社会人のためのデータサイエンス演習」では、ビジネスの現場で求められているデータサイエンスについてわかりやすく解説します。
データに基づいた課題解決を行うことは、社会を大きく変革する鍵を握ります。
本講座では、データサイエンスを実践する上で必要となる考え方や分析手法などの基礎知識を、Excelを使用した演習も交えながら身につけることができます。
コースは5週に分かれています。
第1週では、データサイエンスが必要とされる背景やデータ分析に基づく問題解決プロセスを紹介します。
第2週では、「ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎(1)」として、記述統計によるデータの把握と、比較の方法について学びます。
第3週では、「ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎(2)」として、比較の視点(クロス集計の軸設定と見方)や傾向の視点(時系列データの解釈)について学びます。
第4週では、「ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎(3)」として、ビジネスにおける予測・評価(回帰分析による予測)と、分析結果の報告(記述と可視化方法)について学びます。また、統計的検定のうち、仮説検定とは何かを理解し、代表的な手法の使い方について学びます。
第5週では、講座全体のまとめと、ビジネスでデータサイエンスを実現するためのポイントや、組織でデータサイエンスを実行する上での必要な体制づくりについて説明します。
さらに、統計解析ソフトを学んでみたい方のために、特別週として、各週で学んだ分析手法について、無料の統計解析ソフト「R」・「R studio」を用いた演習も行います。
※本講座は、2023年10月3日に開講したものと同じ内容です。
各週のテーマ
第1週:データサイエンスとは
- データサイエンスの発展
- 社会で起きている変化 〜データサイエンスの必要性〜
- データサイエンスに求められるスキルや知識
- データサイエンスの未来と発展
- データサイエンスのサイクルと課題解決の進め方
- 分析の手法の選択
第2週:分析の概念と事例
- Analysis(分析)とは
- 1変数の状況の把握(1)(可視化の活用)
- 1変数の状況の把握(2)(代表値の活用)
- 比較して2変数の関係を見る
- ビジネスにおける比較(1)(概要)
- ビジネスにおける比較(2)(適切なA/Bテストの活用)
第3週:分析の具体的手法
- クロス集計の軸設定と見方
- 散布図と相関の調べ方
- 相関関係と因果関係の違い
- 時系列データの見方
- 時系列データの分解の方法
第4週:ビジネスにおける予測と分析結果の報告
- 回帰分析による予測
- モデル評価と予実評価
- 分析結果の報告(記述/可視化方法)
- 分析結果の報告(解釈の注意点)
- 予測・分類等代表的手法と活用場面
- ビジネスシーンにおける「統計的検定」とその活用例
第5週:ビジネスでデータサイエンスを実現するために
- 各週のおさらい
- データ分析に基づく問題解決ケーススタディ
- 様々な組織で活躍するデータサイエンティスト
- 組織におけるデータサイエンスの実現
- 講座のまとめ
特別週:統計解析ソフトRを用いたデータ分析
講師・スタッフ紹介
※講師の肩書は2022年4月現在。(※印の講師は2016年1月現在)
石川 恵理香
株式会社DXIA 代表取締役社長CEO
一般社団法人デジタル・イノベーション 代表理事
16歳で単身NYへ渡米し、ハーバード大学大学院修士号取得、マサチューセッツ工科大学認定証4件取得。外資AI企業でデータサイエンティストとして活躍する傍ら、外資コンサルティングファームで役員を歴任する。大手企業のデジタル戦略やデータサイエンス、アドバンストアナリティクス等のデジタルプロジェクト50件以上の導入支援を経験。2020年10月に一般社団法人デジタル・イノベーション、デジタルコンサルティング&プラットフォームを提供する株式会社DXIAを同時に設立。
今津 義充 ※
株式会社ブレインパッド アナリティクスサービス本部アナリティクスサービス2部 シニアデータサイエンティスト 博士(理学)
東京都出身。東京工業大学 大学院理工学研究科 基礎物理学専攻修了後、独立行政法人理化学研究所 博士研究員を経て現職。統計分析・モデル構築、数値シミュレーションに精通。近年はリスク定量化とリソース最適化の分析案件などに従事。
小野 陽子
横浜市立大学 データサイエンス学部データサイエンス学科 准教授
東京理科大学工学研究科経営工学専攻にて博士(工学)を取得。計算機統計学をはじめ、抽象数学の自動証明システムの構築に従事する。2011年より横浜市立大学国際総合科学部にて統計と情報教育を担当、2018年4月より同大学データサイエンス学部にて教鞭をとる。データサイエンス領域の人材育成推進を目的とした国際的シンポジウム「Women in Data Science」のアンバサダーとしての活動が評価され、第17回 日本統計学会で統計教育賞受賞。
菅 由紀子
株式会社Rejoui 代表取締役
広島大学 客員教授
一般社団法人データサイエンティスト協会 スキル定義委員
株式会社サイバーエージェントにてマーケティングリサーチ事業の新規立ち上げを経験したのち、株式会社ALBERTへ転じ、データサイエンティストとして様々な企業の分析プロジェクトを担当。2016年9月にデータ分析支援・データサイエンティスト育成事業を展開する株式会社Rejouiを設立。独自の機械学習アルゴリズムを活用した学習サービス事業やDX人材育成事業を展開。2021年度日本統計学会統計教育賞受賞。
佐伯 諭
一般社団法人データサイエンティスト協会 理事
早稲田大学大学院理工学研究科修了。2007年より電通および電通デジタルにてデジタルマーケティング領域のデータ解析、アドテクノロジー支援などを担当。電通デジタルにて執行役員CDOとしてデータ戦略、組織育成の支援業務を経て、企業のDX領域・データプライバシー領域の支援事業に携わる。一般社団法人データサイエンティスト協会の創立に携わり、現在は独立し、協会理事として、同協会の検定事業やデジタルリテラシー協議会の立ち上げ支援をするなど多方面で活躍。
渋谷 直正 ※
日本航空株式会社 Web販売部 1to1マーケティンググループ アシスタントマネジャー
埼玉県出身。名古屋大学大学院文学研究科(地理学専攻)卒業後、日本航空に入社し、主に営業部門を経験、2009年から現職。月間2億ページビューに上るJALホームページのログ解析や顧客情報分析を担当。航空券などのレコメンド施策の立案・企画・実施に当たる。2014年、日経情報ストラテジー誌による「データサイエンティスト・オブ・ザ・イヤー」受賞。
杉山 聡
株式会社アトラエ データサイエンティスト
慶應義塾大学 SFC 上席所員(総合政策学部 島津明人研究室)
データサイエンティスト協会 スキル定義委員
東京大学大学院にて博士(数理科学)取得後、株式会社アトラエに入社。組織内のデータサイエンティストチームの立ち上げに従事するほか、組織改善プラットフォーム wevox のデータ分析機能開発を手がける。一般社団法人データサイエンティスト協会スキル定義委員として、スキルチェックリスト2019年版や教育教材「データサイエンス100本ノック」の制作に携わる。
大黒 健一 ※
株式会社日立インフォメーションアカデミー、ビジネス研修部技師
現在は日立製作所 情報・通信システム社ならびに同グループ会社を中心に、データ・アナリティクス・マイスター育成、イノベーティブ人財育成のための研修の企画・開発・実施を担当。分析実務では、需要予測、在庫・生産管理、テキストマイニング、センサーデータの分析に従事。講師としては、これまでにビジネスデータ分析に関する研修実施でのべ6,000人を指導。名古屋大学大学院 生命農学研究科博士課程後期課程 修了(農学博士)。
高橋 範光 ※
株式会社チェンジ 取締役 人材開発事業&ビッグデータ事業担当 ビッグデータマガジン編集長
東京工業大学大学院修士課程卒業後、大手外資系コンサルティング会社に就職。システム開発やマーケティングROI分析などのコンサルティング経験を経て、現職へ。現在、データサイエンティスト育成やデータ解析コンサルティング、IT企業の人材育成に注力している。著書に「道具としてのビッグデータ」(日本実業出版社)がある。
矢島 安敏 ※
株式会社ブレインパッドCSO
長野県出身。東京工業大学工学部卒業後、同大学院経営工学専攻準教授を経て2008年より現職。専門分野はオペレーションズ・リサーチ、数的最適化、機械学習。著書に「経営工学の数理〈1〉、〈2〉(科学のことばとしての数学)」(朝倉書店)などがある。