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政治哲学入門


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  • 講座番号:ga076
  • 受講開始日:2017年1月24日
  • 想定される勉強時間/週:2,3時間程度

講座内容

人は一人では生きられない。集団をつくって、あるいは集団の中で生きて行くためには、集団全体にかかわる事柄について決めなければならない。これが政治という営みである。共存のためには、多様性をふまえつつも、ある種の秩序が(少なくとも暫定的に)つくり出されなければならない。

人類は、それぞれの置かれた条件の下で、こうした課題に直面し、苦しみながらも、何とか対応しようとしてきた。その苦闘の一端にふれることは、私たち自身の問題にかんしても、多くの示唆を与えてくれる。

この講座では、私たちの政治体制の二つの重要な柱であるデモクラシーと自由主義について、その起源に遡りながら、批判的に眺めてみる。今日、議論の的となっている多くの具体的な問題の背景が理解できよう。

次に、「正しい」政治のあり方を見出そうとする試みの意義と限界とを追究する。最後に、私たちが政治というものとどう付き合って行くべきか、権力との関係という観点から考えてみたい。


第1週:デモクラシーとは何か

  • デモクラシーの原型と政体論
  • 議会制民主主義の起源
  • 大衆デモクラシーの成立
  • エリート理論によるデモクラシー批判
  • 二つのデモクラシー概念
  • 討議民主主義と闘技民主主義

第2週:自由に生きるとは

  • 古代的自由と近代的自由
  • デモクラシーと自由の相克
  • 二つの自由概念
  • 自由放任主義の系譜
  • リベラリズムと福祉国家
  • 自由な主体をめぐる考察

第3週:正義について考える

  • 共通善の哲学
  • 功利主義とその限界
  • 公正としての正義
  • 正義は普遍的か共同体毎のものか
  • 正義は国境を超えるか
  • 正しい戦争はあるか

第4週:権力をどう見るか

  • 国民主権と国家権力
  • 権力は非対称的か
  • 権力は協力的か
  • 主体をつくり出す権力
  • 生権力がもたらすもの
  • 権力をどう変えるか

講師・スタッフ紹介

杉田 敦

杉田 敦

法政大学法学部教授。
専門は政治理論。1959年生まれ。東京大学法学部卒。東京大学助手、新潟大学助教授などを経て、現職。権力論、デモクラシー論を中心に、現代政治理論の分野で研究を行ってきた。近年は、立憲主義の立場から、憲法学者らとともに発言している。

主な著書
『境界線の政治学 増補版』(岩波現代文庫)、『権力論』(岩波現代文庫)、『両義性のポリティーク』(風行社)、『政治的思考』(岩波新書)、『デモクラシーの論じ方』(ちくま新書)、『憲法と民主主義の論じ方』(長谷部恭男氏と共著、朝日新聞出版)など。

前提条件

特になし

課題内容

毎週のテストと、最終テストを課します。

修了条件

得点率70%以上

学習期間

4週間

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  • 講座番号:ga076
  • 受講開始日:2017年1月24日
  • 想定される勉強時間/週:2,3時間程度