講座内容
早稲田大学を中心に35以上の大学、企業、業界団体による全国規模の産学連携ネットワークにより社会人教育プログラム「スマートエスイー」を2018年度から開講しています。同プログラムは文部科学省 平成29年度「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT)」enPiT-Proに採択された事業です。IoT(Internet of Things; モノのインターネット)、ビッグデータ、人工知能(AI)を駆使してサイバー世界とフィジカル世界を融合させ、多様なニーズに応じて適応的にモノやサービスを提供可能な超スマート社会をリードするイノベーティブ人材を育成するために、6講座を実施しています。
本講座は、スマートエスイーの講座群のエントリーとなる科目です。ここでは、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムが実施しているIoTシステム技術検定 中級の内容に沿って、スマートなIoTシステム、サービスおよびそれに基づくビジネスの概要と支える技術の基礎を、事例を交えて理解することを学習目標とします。具体的には通信、デバイス、データ・AI、セキュリティ、プロトタイピング、開発・保守・運用まで幅広く扱います。
なお、本講座以外にスマートエスイーでは実際のデバイスやデータを用いた演習、実習、議論について、オンラインでもご参加いただける2つのプログラム、「DXコース」「IoT/AIコース」を用意しています。
約半年間、スマートエスイー教育プログラムを早稲田大学にて受講いただき、学びを深めていただければ幸いです。
DXコースは募集中(募集期間2022年8月5日~9月30日)、IoT/AIコースは12月に募集を開始します。
スマートエスイー概要
https://www.waseda.jp/inst/smartse/about/overview
DXコースの募集要項 ※開講期間 10月~3月(※2022年度は募集終了)
https://www.waseda.jp/inst/smartse/curriculum_dx/guideline
DXコースは、DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担うデジタルビジネスデザイナーといった、DX中核人材を育成することを目的としています。DXコースに先駆けて2018年から開講しているIoT/AIコースは専門的なデジタル技術に加え、ビジネスの視点も兼ね備えたフルスタック人材を育成することを目的としています。よってDXコースはマネージャー側からDXを推進する人材の育成に重点を置くのに対し、IoT/AIコースはエンジニア側からDXを推進する人材の育成となっています。
超スマート社会の実現(Society 5.0)には、IoT・CPS・クラウドに代表されるシステム・プラットフォーム、ビッグデータ、人工知能の技術群を活用できることはもちろんのこと、ビジネス・社会ニーズに応じて必要なモノとサービスをきめ細やかに適応的かつ効率的に市場に提供できることが必要です。スマートエスイーは、このようなスマートなシステム&サービスの運用を通じて、価値創造を国際的にリード可能な人材育成を目指します。
Week1
- IoT概論: IoTの概論として、IoTシステムの捉え方、IoTシステムの事例、IoTビジネスにおける留意事項、IoTシステム構築技術についてそれぞれ基礎を解説します。
- スマートIoTシステム概要とIoTサービスビジネス: IoTシステムの構成、CPS(Cyber Physical System)、クラウドコンピューティング、エッジコンピューティング、IoTシステム構築上の留意点についてそれぞれ基礎を解説します。
Week2
- IoTデバイス: IoTデバイスの概論に続いて、IoTデバイスの構成・機能・仕様、センサ技術・マイコン技術・通信技術、プロトタイピング技術、連携技術についてそれぞれ基礎を解説します。
- IoTシステムのプロトタイピング: プロトタイピングの基本的な仕組みについて解説します。実際のデバイスを用いたプロトタイピングの方法は扱いません。
Week3
- IoT通信方式: IoTネットワーク、無線技術、ネットワークトポロジー、5G(第5世代移動通信システム)、LPWA(省電力広域無線通信)についてそれぞれ基礎を解説します。
- IoTデータ活用技術: 人工知能・ディープラーニングの概要と活用、ニューラルネットワークとディープラーニングの概要、ディープラーニングのツール、畳み込みニューラルネットワーク、再帰ニューラルネットワークについてそれぞれ基礎を解説します。
Week4
- IoT情報セキュリティ技術: IoT情報セキュリティ、サイバーセキュリティ、個人情報とプライバシー保護、暗号と匿名化技術・著作権、活動機関と動向についてそれぞれ基礎を解説します。
- IoTシステムの開発・保守・運用・事例等: IoTエコシステム、IoT開発(アジャイル/ウォーターフォール)、システムライフサイクル、BCP(事業継続計画)、IoTシステム事例、IoTビジネスにおける留意事項についてそれぞれ基礎を解説します。