杉浦 元亮(すぎうら もとあき)
東北大学加齢医学研究所 人間脳科学研究分野 教授/東北大学災害科学国際研究所 認知科学研究分野 教授(クロスアポイントメント)
1971年7月生まれ。神奈川県育ち。
東北大学医学部卒業後、同大学院博士課程を経て東北大学助手。ユーリヒ研究センター(ドイツ)研究員、宮城教育大学助教授、生理学研究所准教授を経て、現職。
学位:博士(医学)東北大学
専門は人間脳科学で、人間らしい心と行動を実現する脳の仕組みについて研究を進めている。
人間の心や行動には様々な不思議があります。
それを実現する多様な脳内情報処理を、認知プロセスとして理解するのが認知神経科学です。この分野では、脳内の認知プロセスを可視化する脳機能イメージング技術によって、私たちの精神・行動を実現する脳の仕組みを明らかにしています。
人間脳科学は、そのなかでも特に、「人間らしさ」を特徴づける心や行動の謎について、様々な基礎的・応用的な研究を進めています。
本講座では、その基本知識から最新の知見まで幅広くご紹介し、人間脳科学の可能性を感じていただくことを目的としています。
※本講座は、2023年8月開講の第1回と同じ内容となり、課題の一部を変更しております。
心は脳でどのように生まれるのでしょう。脳は多様な感覚入力を統合し、記憶を参照して環境や物事の情報選択や価値評価をおこない、行動に反映させます。これら多様な情報処理、すなわち心の部品である認知プロセスを可視化する脳機能イメージング技術が、今日の認知神経科学を可能にしました。
第1週は、心が生まれる現場とその様子を可視化する技術について、基礎的な理解を目指します。
人間らしさの特徴として、高度な認知処理と社会性が挙げられます。我々は言葉を理解し、操り、環境から多様な意味をくみ取ります。他者と心を通わせ、その見えない心を理解し、コミュニケーションを通じて複雑な社会を作り上げています。その中で、様々な物事を抽象概念として操り、高度な思考と創造性を実現しています。
第2週は、人が社会を生きるために発達させた複雑な心と脳のメカニズムに迫ります。
人間は、その高度な認知処理と社会性から、ほかの人とは違う「自分」についての意識を生み出しました。「自分」とは、この身体や、運動や思考の主体であり、他者の目に映る存在でもあり、この社会で何らかの価値や役割を持つ存在でもあります。この「自己」は我々の人間らしさの核心であるとともに、様々な実存的・社会的問題を生み出します。
第3週は、自己を創りだす心と脳の不思議に迫ります。
人間らしい精神・行動を実現する脳の仕組みを明らかにする人間脳科学。その成果は、どのように我々の未来を変えてゆくのでしょうか。我々の日常生活の安全と心身の健康、ビジネス、様々な社会的課題を解決する制度や教育など、人の心と行動が問われるすべての分野で、人間脳科学の応用が始まっています。
第4週は、未来を切り開く人間脳科学の可能性について、様々な分野の研究をご紹介します。
東北大学加齢医学研究所 人間脳科学研究分野 教授/東北大学災害科学国際研究所 認知科学研究分野 教授(クロスアポイントメント)
1971年7月生まれ。神奈川県育ち。
東北大学医学部卒業後、同大学院博士課程を経て東北大学助手。ユーリヒ研究センター(ドイツ)研究員、宮城教育大学助教授、生理学研究所准教授を経て、現職。
学位:博士(医学)東北大学
専門は人間脳科学で、人間らしい心と行動を実現する脳の仕組みについて研究を進めている。
東北大学 応用認知神経科学センター 助教
1989年5月生まれ。千葉県出身。
東北大学理学部卒業後、同大学院医学系研究科修了。
日本学術振興会特別研究員(PD)、東北大学加齢医学研究所 応用脳科学研究分野 助教を経て、現職。学位:博士(医学)東北大学
専門は教育応用脳科学で、認知機能、対人関係能力、精神衛生を向上させる脳科学的な教育法の開発を目指した研究を進めている。
主な著書
東北大学大学院工学研究科 技術社会システム専攻 教授
1964年3月生まれ。山形県出身。
東北大学工学部卒業後、同大学院博士課程、京都大学原子エネルギー研究所助手、東北大学大学院工学部量子エネルギー工学専攻准教授を経て、現職。
学位:博士(工学)東北大学
専門は原子力工学、認知工学、ヒューマンファクタ、安全工学。大規模複雑システムにおける人間と機械の望ましい関係の実現を目指した研究を行っている。
東北大学大学院国際文化研究科 応用言語研究講座 教授/東北大学加齢医学研究所 人間脳科学研究分野 教授(兼務)
韓国出身。
東北大学大学院国際文化研究科博士後期課程修了博士(国際文化)、日本学術振興会PD、RPD、東北大学加齢医学研究所研究員、ペンシルベニア州立大学客員研究員を経て、2017年から現職。
専門は言語脳科学で、脳イメージング手法を用いた言語習得・言語処理の脳内メカニズム解明に関する研究を行っている。
東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 助教
国立精神・神経医療研究センター、東北大学東北メディカル・メガバンク機構、東北大学加齢医学研究所 人間脳科学研究分野 助教、東北大学大学院医学系研究科 眼科学分野 特任助教を経て、現職。
学位:博士(学術)首都大学東京。専門は認知神経科学。
東北大学研究推進・支援機構 知の創出センター 特任助教
1982年9月生まれ。福島県郡山市出身。
東北大学経済学部、同大学院経済学研究科博士課程前期修了。米国パデュー大学留学後、中小企業支援機関に勤務。その後、東北大学大学院医学系研究科博士課程修了。博士(医学)。
東北大学加齢医学研究所人間脳科学研究分野研究員、京都芸術大学客員教授を経て現職。心理、脳科学的な観点から思考法について研究している。
主な著書
東北工業大学工学部 教授
2005年東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。科学技術振興機構研究員、東北大学加齢医学研究所助手、高知工科大学講師、東北工業大学講師、准教授を経て2022年4月から現職。
専門は認知神経科学。特に人間と社会との相互作用に関わる脳内メカニズムの研究に取り組んでいる。
国立研究開発法人情報通信研究機構 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 研究員
2010年3月京都大学教育学研究科博士後期課程単位取得退学(教育学博士 2012年)
日本学術振興会特別研究員(京都大学)、同海外特別研究員(マンチェスター大学)、東北大学加齢医学研究所人間脳科学研究分野助教を経て2023年1月から現職。
専門は認知心理学及び認知神経科学。身体・運動認知と道具使用能力の神経基盤の解明に取り組んでいる。
特になし
理解度確認クイズ
最終課題
得点率60%以上
修了条件を満たした方には、東北大学オリジナルの修了証とオープンバッジ(※)が発行されます。
閉講日以降、登録メールアドレス宛にオープンバッジの案内が届きますので、記載された手順に沿って設定を行ってください。
詳しくは、オープンバッジ発行のお知らせをご確認ください。
受講解除者、メール配信停止者にはオープンバッジの案内ができませんのでご注意ください。
※オープンバッジとは
取得した知識やスキルを証明する国際技術標準規格のデジタル証明書。
ブロックチェーン技術を取り入れており、紙媒体の修了証と異なり改ざんや偽造が不可能で、デジタル履歴書やSNSでの公開など、様々な場面での活用が期待されます。
4週間
特になし
講義動画収録時期:2022年
カテゴリーⅠ
東北大学MOOCのシリーズについて
東北大学では、JMOOCにて下記の2シリーズを展開しております。
今後も新規開講講座が追加されます。
また、再開講も随時行っていく予定ですので、ぜひ他講座にもご参加ください。
東北大学サイエンスシリーズ
・第1弾 解明:オーロラの謎
・第2弾 東日本大震災の教訓を活かした実践的防災学へのアプローチ ー災害科学の役割
・第3弾 銀河考古学入門~銀河の形成と進化を辿る~
・第4弾 進化発生学入門-恐竜が鳥に進化した仕組み-
・第5弾 放射線安全社会入門~リスクの知見を暮らしに~
・第6弾 痛みと麻酔科学
・第7弾 人間脳科学入門
・第8弾 暗号学の現在―現代暗号入門
東北大学で学ぶ高度教養シリーズ
・第1弾 memento mori -死を想え-
・第2弾 男と女の文化史
・第3弾 家族と民法
・第4弾 社会の中のAI~人工知能の技術と人間社会の未来展望~
・第5弾 化粧で学ぶ心理学
・第6弾 自己理解の心理学
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