山中 伸弥
1962年大阪府出身。医学者。京都大学iPS細胞研究所所長・教授。
iPS細胞の発見により2012年ノーベル生理学・医学賞、文化勲章を受賞。2010年からiPS細胞研究所の所長として、iPS細胞研究を牽引するとともに、マラソンを通じた寄付募集を行うなど、研究への寄付文化を広めることにも取り組んでいる。
(2016/4/27追記)
本講座(第1回)は2015年3月をもって受付を終了いたしました。
現在、第2回(2016年9月7日開講)の受講登録を受け付けております。こちらのページをご参照ください。
この講義では、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が開発した「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」について、基礎知識から医療応用への課題まで概説します。講師は、山中教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所 国際広報室のサイエンスコミュニケーター。研究の最前線から、わかりやすくお伝えします。講義の終了後、ニュースや新聞でiPS細胞に関する情報を目にした時に、ご自身の知識の深まりを実感いただけると思います。この講座を通して、多くの方と新しい医療への道のりを共有できればと考えています。
「第1週:iPS細胞とは」では、iPS細胞発見に至るまでの研究の流れから、ES細胞(胚性幹細胞)とiPS細胞の発見、そしてiPS細胞の安全性や最新の作製方法の改良まで、iPS細胞そのものについての知識を深めます。
「第2週:再生医療への応用」では、iPS細胞の医療応用の大きな柱である再生医療について学びます。具体的には、臨床研究が近づいている「パーキンソン病」、多くの人にとって他人事でない「がん」の治療などに加え、「iPS細胞ストック」という細胞保存システムを活用した治療の迅速化・低価格化戦略もご紹介します。
「第3週:創薬への応用」では、患者さんの細胞から作製したiPS細胞がなぜ難病の原因解明に使えるのか、どのように創薬に貢献しつつあるかに加え、将来的な個別化医療の可能性についてご説明します。事例としては、体中の運動神経が変性・死滅するALSという病気や、筋ジストロフィーといった病気を取り上げます。
「第4週:iPS細胞研究を支える仕組み」では、実用化の基盤となる知的財産(特許)の確保から、iPS細胞から精子・卵子の作成をして良いかといった倫理的な課題や、寄付等による研究資金の確保、そして今回の講座のような一般の方々とのコミュニケーション等のテーマについて扱います。この週は特に「自分ならどう考えるか」という視点で学んでいただき、これまで得た知識とあわせて、iPS細胞研究についての総合的な理解を目指します。
京都大学iPS細胞研究所 山中 伸弥 所長・教授 他CiRA教職員
1962年大阪府出身。医学者。京都大学iPS細胞研究所所長・教授。
iPS細胞の発見により2012年ノーベル生理学・医学賞、文化勲章を受賞。2010年からiPS細胞研究所の所長として、iPS細胞研究を牽引するとともに、マラソンを通じた寄付募集を行うなど、研究への寄付文化を広めることにも取り組んでいる。
京都大学iPS細胞研究所 国際広報室
(山中教授からはイントロダクション等のメッセージがあります)
高知県生まれの、香川県育ち。2014年に東京大学大学院医学系研究科にて博士号(保健学)を取得。学生時代は人類遺伝学研究やサイエンスコミュニケーション活動に従事し、2013年に英国科学実験講座クリスマス・レクチャー日本公演の舞台コーディネータを担当。臨床検査技師。2014年より現職。趣味は、旅行と科学館めぐり。
University of California, Davis校 Horticulture & Agronomy Graduate Group 修了。大阪大学医学部で特任研究員として角膜の再生医療に関する研究に携わり、その後民間企業での化粧品・医薬品の研究開発職を経て、2012年に京都大学iPS細胞研究所・所長室に入所。2014年より国際広報室。趣味は野球(California Women's Baseball Leagueリーグ選抜)、登山(キリマンジャロ登頂)など。
青森県育ち。京都大学総合人間学部で生理学・社会学を専攻し、ブラジル、ウガンダでHIV/エイズ予防の研究を行う。卒業後、企業でのマーケティングやNPOでの寄付募集等に従事し、2013年より現職。CiRAのファンドレイザー(寄付募集担当者)でもあり、iPS細胞研究基金へ年間5億円を目標として寄付を募っている。趣味は子どもと遊ぶこと。デジタルハリウッド大学大学院修了。
神戸出身。京都大学大学院農学研究科にて博士号(農学)取得後、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)などで発生や再生研究の科学コミュニケーションに従事。2012年より現職。趣味は映画撮影など。
特になし(目安として、中学卒業程度の理科の知識があると良い)
1.Week1~Week4に選択形式の理解度確認クイズ
2.Week4にレポート課題(相互採点)
得点率80%以上
4週間